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ペンギンカフェ2013

鑑賞後かなり時間がたってしまったのだけれど、本当にいい公演だった。





ペンギンカフェ2013と銘打っているけれど、実際の上演作品は3作品。→公式サイト

第1部はバランシンの『シンフォニー・イン・C』
  
新国で見るのはたぶん2度目、Kバレエでも見たことがある。

たたみかける音の洪水にどんどん乗って、そのうちダンサーのほうが追いかけていくくらいのアレグロの嵐であるこの作品。

一つ一つの楽章の中でのソリスト・コリフェ・コールドの出来も無論だけど、最終楽章でソリストが4人揃い踏みするところが圧巻。
力量が如実にあからさまになってしまうのが残酷だともいえる。

50人ばかりのダンサーの中で、音楽と一体になって輝いている人がいるのがよく分かる。

ダンサーの体温が上がるにつれて、観客席のボルテージも上がって、観終わった後スカッとする。
最近家事の時にこれをBGMにしていると、ちょっと焦るくらいどんどん捗る進むことを発見した。 (…。)



第2部はビントレーによる日本初演の『E=mc²』

相対性理論をテーマにした同名小説をバレエ化したもの。

エネルギー
質量
マンハッタン計画
光速の自乗

とこちらも4つのセクションに分かれていて、それぞれ舞踊のタイプが多様で、最後まで目が離せなかった。

作品全体を通して照明が素晴らしいのだけれど、特に3組の男女のペアのシルエットが暗闇の中に浮かび上がるさまが美しい「質量」と、光の分子がまるで意志を持って飛び跳ねているような「光速」のセクションが気に入った。
どちらも曲がこれ以外考えられないと思うほどぴったりなのも凄い。

「マンハッタン計画」では途中音と映像が核爆発(ひいては原発事故)を思い起こさせ、賛否両論あるようだけれど、作品の持つ力とビントレーの才能には驚くばかり。

またぜひ、日本で見たい。



最後は『ペンギンカフェ』。

これも2度目。
初演のキャストが大分入れ替わり、新キャストで見るのを楽しみにしていた。

前に見たときよりも観る私のほうが進化したのかどうか、作品の持つメッセージがストレートに伝わってきて自分でも驚くほど心が動かされた。

どちらかというと前回からのキャストのほうにより強く感動した。
特にさいとうさんのペンギンの日には涙が止まらなかったな。

またいつ見られるか分からないのが悲しいくらい。
ぜひ映像化をお願いしたい。


ので最近はyou tubeで上がってるロイヤルのをずっと見ています。






絶滅してしまった動物たちも、天国(のようなどこか)で、ホスピタリティあふれるペンギンのスタッフにもてなされてstill lifeであることを想像してる。


プロダクション・ノートによると、ペンギン(となっているが、本当はオオウミガラス)の最後の2羽のつがいと卵は、1844年にアイスランド沖合で発見されたのだが、発見された漁師によりつがいは殺され、卵は踏みつぶされ、完全に絶滅したということだ。
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by solferino | 2013-05-12 23:00 | バレエ鑑賞記
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