ようやく行ってきました! 新生、新国立バレエ団の新シーズン開幕です~☆ (新がいっぱい 笑) 演目順に 1.火の鳥 ~上演100 周年記念~ The Firebird 振付:M.フォーキン 音楽:I.ストラヴィンスキー 装置:D.バード 衣裳:N.ゴンチャローヴァ cast 火の鳥 エリーシャ・ウィリス(BRBプリンシパル) イワン王子 イアン・マッケイ (BRBプリンシパル) 王女ツァレヴナ 寺田亜沙子 魔王カスチェイ 冨川祐樹 2.シンフォニー・イン・C Symphony in C 振付:G.バランシン 音楽:G.ビゼー 演出:C.ニアリー cast (ソリストのみ) 第1楽章 米沢 唯 菅野英男 第2楽章 川村真樹 貝川鐵夫 第3楽章 厚木三杏 輪島拓也 第4楽章 丸尾孝子 古川和則 3.ペンギン・カフェ‘Still Life’ at The Penguin Café 振付:D.ビントレー 音楽:S.ジェフェス 装置・衣裳:H.グリフィン オリジナル照明:J. B.リード cast ペンギン 井倉 真未 ユタのオオツノヒツジ 遠藤 睦子 江本 拓 テキサスのカンガルーネズミ 福田 圭吾 豚鼻スカンクにつくノミ 西山 裕子 ケープヤマシマウマ 古川 和則 ブラジルのウーリーモンキー 吉本 泰久 熱帯雨林の家族 小野 絢子 山本 隆之 この3本のうち、インCのみ新国バレエ団のレパートリーで残りの二つは今期の新制作。 夏中リハーサルで大変だったろうな~、という力作ぞろいでした。 (皆さん、身体絞れていましたもの~!) 簡単に感想。 1.火の鳥 バレエリュスによる初上演(1910年6月)から100年の記念すべき年。世界各地でバレエリュスへのオマージュとして公演が行われています。 DVDも合わせてみるのは数回目ですが、嫌いではないです。 ロシアアヴァンギャルドを髣髴とさせる舞台美術、なんとなく血の匂いがするような野生的+土着的な力強さを感じます。 ストラヴィンスキーの音楽も一役買っています。 今回唯一の海外ゲストダンサー(芸監ビントレー氏の率いるバーミンガムロイヤルバレエ団から)である二人のうち、イワン王子のイアン・マッケイは好きなタイプ 笑。 王女の寺田さんも品よく鷹揚な躍りでよかったと思います。 登場シーンの火の鳥はジャンプばかりで相当体力が要ると思うのですが、ちょっと大変そうだったかな…。 ともかく、手塚先生がこのオリジナルを見て感動し、あの漫画を描いたというほど一世を風靡したこの作品。 今後はレパートリーとなるでしょうから、また見てみたいです。 2.インC 確か初めて見たのは、数年前にKバレエの公演で祥子さんが第3楽章のソリストをやったとき。 ストーリーが全くない、アブストラクトバレエの代表作です。 バランシンの真骨頂、どんな小さな一つ一つの音にもきっちり動きを乗せていく、逃げ場のないツライ振り。 ダンサーには音楽になることだけが求められるので、キャラクターなどの設定も全く無し。 衣装も女性はシンプルな白チュチュ、男性は黒トップス+黒タイツのみ。 セットも無し! 照明もずっと全照! 潔いといえばそうなのですが、ダンサーのむき出しのパフォーマンスに立ち向かわなくてはならず、観る側もちょっと疲れる…。 第一楽章のソリストは今シーズンから移籍したお二人。 米澤さん、木村佳○に似た美人さんでキープも長いしステップがとても正確で、余裕たっぷりでした! 2楽章の川村さん、この曲だけアダージオっぽくスローテンポでポワントのキープが長くて大変そうだった~。 4楽章の途中からは全楽章のソリストの競演となります。 ベテラン勢の中で、ここでも米沢さん、大健闘でした! (ちょっと調べたら、バレコンでは小野さんや河野麻衣さん、ローザンヌでは福田君と同時期に賞をゲットしていた愛知出身の方なんですね~。) テクニックも音のとり方も、さりげなくて好きです。古典もばっちり行けるダンサーでしょうからこれからが楽しみです☆ 3.ペンギン・カフェ 非常に80年代らしい作品でした。ペンギンカフェオーケストラの曲というより、衣装にその片鱗が見られましたが、良かったです! 扱っているテーマは重いのですが、(絶滅危惧種またはすでに絶滅してしまった)動物達によるダンスは音楽ともあいまって非常にコミカル。 こういう軽妙洒脱なセンスがイギリス人っぽいな~。 ほとんどのダンサーたちが被り物をつけているため、誰だかあまり分からないのがちょっと残念! 大好きな小野さんが熱帯雨林の家族(原題はアボリジニだったと思うんですけど…)の母親で出演しているのでこの日を選んだのですが、不思議なメイク&衣装にもかかわらず、美しくて、キレがよくて、またしても参ってしまいました! さてさて最後に。 今回の作品は言ってみればどれもキャラクター色が強く、純然たる古典とは一線を画すものばかり。 実際、女性が全員ポワントで踊るのはインCだけでしたし。 古典もいいけれど、新しいことにチャレンジしていく今後の新国バレエ団にも期待したいです。 せっかくバレエ団とダンサーを気に入ってくれてる才能ある芸監が来てくれて、世界にも発信できるような作品を作っていこうとしてるんだから。 そうして日本でもバレエの裾野が広がっていくといいなと思います。 (そうそう、来シーズンのオープニングはビントレーによる「パゴダの王子」に決まったそう。仕分けに負けず、すばらしい作品にして欲しいです) ☆おまけ☆ ロイヤルバレエの映像、貼っておきます。
by solferino
| 2010-10-31 21:34
| バレエ鑑賞記
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